08年08月10~14日 水晶岳中心の山旅 パートⅣ
パートⅣ:水晶岳→野口五郎岳→三ツ岳→烏帽子小屋(泊)→烏帽子岳→高瀬ダム
8月13日 (晴れ 後 曇り)
午前4時、朝食とセーターとカッパを持って小屋を出た。
足元が暗い。ヘッドランプを失くしたことが悔やまれる。
ルートは尾根を辿っているので、なんとかなりそうに思えた。
水晶岳直前の岩稜にさしかかる頃には、かなり明るくなり ほっとする。
水晶岳頂上で御来光を待ちながらの朝食。
野外での食事はうまいものだが、雄大なこの野外は格別であった。
今日も晴れてはいるが、昨日までと較べると雲がある。
残念ながら、雲上からの御来光であった。
先客は二人いた。
一人は御来光を見ると、読売新道へ下って行った。
やがて、山々に朝日が当り始める。
感動の時が幕を上げた。
刻一刻、暗かった山が輝きを増していく。
すべての山々に朝日が行きわたった。
水晶岳を後にする。
途中で振り返ると、明るい水晶岳は雄々しい姿をしていた。
小屋を出てしばらくは、赤崩れ上縁の赤く細い道を行く。
赤崩れを過ぎると、しばらく白い岩ゴロの道が続く。
眺めの良い道だ。
近く大きかった水晶が、鷲羽が、少しづつ遠く小さくなっていく。
南真砂岳分岐の手前に小さなお花畑があり、硫黄尾根の上に槍が見えるが、逆光のせいか、水蒸気のせいか、白っぽい。
岩ゴロ道は真砂岳を巻いて進む、途中に「真砂岳へ10分」の古ぼけた標識がある。
しかし、どこを見ても道らしいものはなかった。
真砂岳と野口五郎岳の広い鞍部出ると、水晶岳の双耳峰の間に雪渓が、そして両脇にはカールのような地形が見える。
野口五郎岳の登りから広く大きな尾根歩きになった。
野口五郎の頂上は広い。
振返った南西方向の鷲羽岳には既に雲が近づいてきている。
西方向は晴れていて、水晶から赤牛にかけた稜線上に薬師が乗っかっていた。
野口五郎小屋を過ぎても広い緩やかな稜線が続く。
北方は雲が厚くなってきており、三ツ岳の上部は雲の中にあって見えない。
小さなアップダウンをいくつか通って、三ツ岳の鞍部を過ぎると本格的に下り始める。
晩期のコマクサを見ながら進む内、登りの人達が増え出した。
今朝、高瀬ダムを出発した人達が三ツ岳の登りにさしかかる時間帯らしい。
三人の男性が、下の沢を眺めて話している。
「あの下の沢にいる黒いもの、動いているでしょう。あれは熊ですよ。」
さらに下ると、男性が一人じっとしていた。
「そこにうさぎがいますよ。」
いろいろ見せてくれる。
下り終わりの池を過ぎ、テン場から一登りすると烏帽子小屋に着いた。
小屋の前の砂地には花壇のように、びっしりイワギキョウが群生しており、ピンクと白のコマクサも少し混ざっている。
小屋の人に、「種をまいたのですか?」と聞くと、
「自然に生えたんです。」という答えが返ってきた。
『????』
8月14日 (曇り)
心配していた雨は降っていない。
しかし、烏帽子小屋正面の赤牛岳は濃い灰色の雲に覆われていた。
朝食の後、真っ直ぐ下山するに忍びなく、烏帽子岳を見に行くことにする。
ニセ烏帽子に登ると、烏帽子岳は暗く、陰鬱な様子でたたずんでいた。
烏帽子との鞍部に下り始めたとき、突如、雲間から射した陽光が烏帽子の岩峰に反射した。
陽光の来し方は、遠く浅間山から発した白い波が、雲海に乗って餓鬼岳・唐沢岳へと打ち寄せ、砕けては引く 荒磯のごとくであった。
展望の山旅は、小島浮かぶ雲海の果て、雲間に霞む浅間山の姿で幕となった。
8月13日 (晴れ 後 曇り)
午前4時、朝食とセーターとカッパを持って小屋を出た。
足元が暗い。ヘッドランプを失くしたことが悔やまれる。
ルートは尾根を辿っているので、なんとかなりそうに思えた。
水晶岳直前の岩稜にさしかかる頃には、かなり明るくなり ほっとする。
水晶岳頂上で御来光を待ちながらの朝食。
野外での食事はうまいものだが、雄大なこの野外は格別であった。
今日も晴れてはいるが、昨日までと較べると雲がある。
残念ながら、雲上からの御来光であった。
先客は二人いた。
一人は御来光を見ると、読売新道へ下って行った。
やがて、山々に朝日が当り始める。
感動の時が幕を上げた。
刻一刻、暗かった山が輝きを増していく。
すべての山々に朝日が行きわたった。
水晶岳を後にする。
途中で振り返ると、明るい水晶岳は雄々しい姿をしていた。
小屋を出てしばらくは、赤崩れ上縁の赤く細い道を行く。
赤崩れを過ぎると、しばらく白い岩ゴロの道が続く。
眺めの良い道だ。
近く大きかった水晶が、鷲羽が、少しづつ遠く小さくなっていく。
南真砂岳分岐の手前に小さなお花畑があり、硫黄尾根の上に槍が見えるが、逆光のせいか、水蒸気のせいか、白っぽい。
岩ゴロ道は真砂岳を巻いて進む、途中に「真砂岳へ10分」の古ぼけた標識がある。
しかし、どこを見ても道らしいものはなかった。
真砂岳と野口五郎岳の広い鞍部出ると、水晶岳の双耳峰の間に雪渓が、そして両脇にはカールのような地形が見える。
野口五郎岳の登りから広く大きな尾根歩きになった。
野口五郎の頂上は広い。
振返った南西方向の鷲羽岳には既に雲が近づいてきている。
西方向は晴れていて、水晶から赤牛にかけた稜線上に薬師が乗っかっていた。
野口五郎小屋を過ぎても広い緩やかな稜線が続く。
北方は雲が厚くなってきており、三ツ岳の上部は雲の中にあって見えない。
小さなアップダウンをいくつか通って、三ツ岳の鞍部を過ぎると本格的に下り始める。
晩期のコマクサを見ながら進む内、登りの人達が増え出した。
今朝、高瀬ダムを出発した人達が三ツ岳の登りにさしかかる時間帯らしい。
三人の男性が、下の沢を眺めて話している。
「あの下の沢にいる黒いもの、動いているでしょう。あれは熊ですよ。」
さらに下ると、男性が一人じっとしていた。
「そこにうさぎがいますよ。」
いろいろ見せてくれる。
下り終わりの池を過ぎ、テン場から一登りすると烏帽子小屋に着いた。
小屋の前の砂地には花壇のように、びっしりイワギキョウが群生しており、ピンクと白のコマクサも少し混ざっている。
小屋の人に、「種をまいたのですか?」と聞くと、
「自然に生えたんです。」という答えが返ってきた。
『????』
8月14日 (曇り)
心配していた雨は降っていない。
しかし、烏帽子小屋正面の赤牛岳は濃い灰色の雲に覆われていた。
朝食の後、真っ直ぐ下山するに忍びなく、烏帽子岳を見に行くことにする。
ニセ烏帽子に登ると、烏帽子岳は暗く、陰鬱な様子でたたずんでいた。
烏帽子との鞍部に下り始めたとき、突如、雲間から射した陽光が烏帽子の岩峰に反射した。
陽光の来し方は、遠く浅間山から発した白い波が、雲海に乗って餓鬼岳・唐沢岳へと打ち寄せ、砕けては引く 荒磯のごとくであった。
展望の山旅は、小島浮かぶ雲海の果て、雲間に霞む浅間山の姿で幕となった。
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コメント
ブログ拝見させていただきました。
長野県にお住まいのようですね!
なんとも、羨ましいことです。
それにしても、1年間で登った山の数、驚愕のパワーに脱帽です。
K嬢とはもっともっとたくさんの山を楽しんで下さい。
2008-09-02 18:26 山歩屋 URL 編集
はじめまして
うっとりと拝見しました。
ありがとうございました。
ぼくは、朝が苦手で日が昇ってからの出発ばかりですが
日の出前に登るとこんな景色が見れるのですね~
素晴らしいです。
2008-09-01 21:45 じもらー URL 編集