プロフィール

山歩屋

Author:山歩屋
天気の良い山が好きです。
天気が悪い日の山は楽しくありません。
一人山へ行きたくなったときは、天気予報を見ます。
そして 行ったり、行かなかったり…

間ノ岳の頂上で、寒さに耐えながら御来光を待ちました。
待ち焦がれた瞬間です。
朝日が山を染め始めました。
流れる雲には私の影が映っています。
暖かそうな虹の輪が、私の影を包んでいました。

間ノ岳にて

[記事年代順]
17年10月 常滑散策
17年10月 大杉谷
17年7月 野反湖
17年5月 釈迦ヶ岳
17年3月 宝登山
17年2月 ハクバスキー
17年1月 蔵王スキー
16年12月 高宕山
16年11月 日向山
16年9月 飯盛山
16年7月 野反湖
16年7月 霧降隠れ三滝
16年6月 黒檜山
16年5月 足利フラワーパーク
16年4月 子持山
16年2月 苗場スキー
16年2月 志賀高原
16年1月 本社ヶ丸
15年11月 大平・晃石山
15年9月 日光白根山
15年8月 蝶々誕生
15年6月 あじさい屋敷
15年6月 柴又サイクリング
15年6月 丸山(秩父)
15年4月 三ツ岩岳
15年4月高尾山花見
15年4月桜の季節
15年3月八方尾根スキー
15年2月赤倉蟹&スキー
15年2月志賀スキー
14年12月愛宕山
14年11月鍋足山
14年10月高ボッチ高原
14年10月房総の村
14年9月那須高原キャンプ
14年8月習志野花火大会
14年6月勝浦(千葉県)
14年6月 水郷ポタリング
14年5月 鳴虫山
14年5月 天城森林浴
14年4月 桃源郷
14年4月 花見川
14年3月 三毳山
14年3月 青葉の森
14年3月 志賀高原
14年2月 乗鞍高原温泉
14年2月 戸隠スキー
14年2月 袋田の滝
14年2月 苗場スキー
14年1月 美ヶ原Ⅱ
14年1月 美ヶ原Ⅰ
14年1月 竪破山
13年12月 高尾山
13年11月 大山(おおやま)
13年11月 生瀬富士と袋田滝
13年11月 青笹山
13年10月 八海山
13年10月 本栖湖キャンプ
13年9月 高川山
13年9月 西沢渓谷
13年9月 尾白川渓谷
13年8月 横尾山
13年8月 戸田花火&BBQ
13年7月 高尾山ビアマウント
13年7月 麻綿原高原
13年7月 鋸山散策
13年6月 伊豆の中心部へ
13年6月 伊豆への道中
13年5月 倉岳山・高畑山
13年5月 湯島キャンプ
13年5月 四ツ又山~鹿岳
13年5月 富士山観賞
13年4月 日光から足尾 Ⅱ
13年4月 日光から足尾 Ⅰ
13年4月 印旛沼ポタリング
13年3月 三ツ峠山
13年3月 志賀スキー
13年3月 白馬スキー
13年2月 高峰温泉雪遊びⅡ
13年2月 高峰温泉雪遊びⅠ
13年2月 野沢温泉スキー場
13年2月 宮城蔵王スキー場
13年1月 高湯温泉
13年1月 蔵王温泉スキー場
13年1月 猫魔で初滑り
12年11月 渡良瀬渓谷
12年11月 渡良瀬遊水地
12年10月 平泉
12年10月 安達太良山Ⅱ
12年10月 安達太良山Ⅰ
12年9月 乙女森キャンプ
12年8月 仙丈ヶ岳 Ⅱ
12年8月 仙丈ヶ岳 Ⅰ
12年8月 千葉の花火大会
12年7月 裏磐梯キャンプ
12年6月 甘利山
12年6月 赤城山
12年6月 水元公園
12年5月 渡良瀬遊水地
12年5月 金環日食
12年5月 上州三峰山
12年4月 一切経山
12年4月 近隣の桜
12年4月 吉野梅郷
12年3月 榛名外輪山
12年3月 海に続く電柱
12年3月 ハクバ
12年3月 志賀高原 Ⅱ
12年3月 志賀高原 Ⅰ
12年2月 雲龍渓谷 Ⅲ
12年2月 雲龍渓谷 Ⅱ
12年2月 雲龍渓谷 Ⅰ
12年2月 戸隠 Ⅲ
12年2月 戸隠 Ⅱ
12年2月 戸隠 Ⅰ
12年2月 嬬恋スキー
12年1月 大山スキー
12年1月 ドイツ村Ⅱ
12年1月 ドイツ村Ⅰ
11年12月 大和葛城山
11年12月 ビール工場ツァー
11年12月 野協忘年山行
11年11月 談山神社の紅葉
11年11月 明日香の紅葉
11年11月 古城の紅葉
11年11月 堺の紅葉
11年11月 化野 念仏寺
11年11月 栂尾 高山寺
11年11月 大原 三千院
11年11月 大原 寂光院
11年11月 岳人の森Ⅱ
11年11月 岳人の森Ⅰ
11年11月 宍粟の秋
11年10月 霊山
11年10月 串柿の里
11年10月 白髪岳
11年9月 祇園北側
11年9月 物部川の滝
11年9月 四国カルストの夜明け
11年9月 四国カルストの黄昏
11年9月 八釜甌穴・姫鶴平
11年9月 中津渓谷
11年9月 仁淀川安居渓谷
11年9月 だんじり&ふとん
11年8月 東はりまキャンプ
11年8月 北山川 Ⅲ
11年8月 北山川 Ⅱ
11年8月 北山川 Ⅰ
11年8月 山陰浦富海岸
11年8月 北山川ダッキー
11年8月 古座川カヌー
11年7月 夏 徒然Ⅱ
11年7月 夏 徒然Ⅰ
11年7月 笠置山本番
11年7月 白浜ダイビング
11年6月 笠置山
11年6月 白鷺池公園花菖蒲
11年6月 山田池公園の花
11年5月 浜寺公園
11年5月 葛城山Ⅱ
11年5月 葛城山
11年5月 青山高原
11年4月 筱見キャンプⅡ
11年4月 筱見キャンプ
11年4月 吉野観桜Ⅱ
11年4月 吉野観桜Ⅰ
11年4月 須磨アルプス
11年4月 北山花見
11年3月 大阪城・鶴見緑地
11年3月 荒山公園梅林
11年3月 野沢温泉スキー
11年3月 リベンジ釈迦ヶ岳
11年2月 中山 健ハイ
11年2月 山陰から大山へ
11年2月 シャルマン火打スキー
11年1月 釈迦岳転進観音峰
11年1月 蟹&スキーIN兵庫
11年1月 裏六甲氷瀑巡り
11年1月 志賀高原スキーⅡ
11年1月 志賀高原スキー
10年12月 摩耶山ハイク
10年11月 東福寺へ
10年11月 詩仙堂へ
10年11月 実相院・曼殊院
10年11月 紅葉 勝尾寺
10年11月 紅葉 勝尾寺
10年11月 紅葉 勝尾寺
10年11月 紅葉 箕面滝
10年11月 川湯キャンプ
10年11月 しまなみ海道 Ⅱ
10年11月 しまなみ海道へ
10年11月 高御位山
10年10月 首里城へ
10年10月 慶良間へ
10年10月 沖縄へ
10年10月 竜王山
10年10月 有馬四十八滝
10年9月 古座川キャンプⅡ
10年9月 古座川キャンプⅠ
10年9月 モンゴル料理
10年9月 猛虎会
10年9月 沖縄料理
10年9月 吉野川ラフティング
10年8月 ホルモン焼
10年8月 原不動滝キャンプ
10年8月 白浜海水浴
10年8月 鏡平へ
10年8月 三俣蓮華・双六岳
10年8月 三俣山荘への道
10年8月 黒部五郎岳へ
10年8月 太郎兵衛平へ
10年8月 木曽駒ヶ岳Ⅱ
10年7月 木曽駒ヶ岳Ⅰ
10年7月 暑気払い
10年7月 紀伊大島ダイビング
10年7月姫路セントラルパーク
10年7月白浜ダイビング
10年7月食いしん坊台湾編
10年7月吉野川キャニオニング
10年7月小歩危ラフティング
10年7月 虚空蔵山
10年7月 野宴 納涼会
10年6月 神戸森林植物園
10年6月 布引ハイク
10年6月 蛍川キャンプ
10年6月 食いしん坊韓国編
10年6月 地蔵川の梅花藻
10年6月 緑化センターの花
大峰大日岳のアケボボツツジ
10年5月 大峰大日岳の花Ⅱ
10年5月 大峰大日岳の花
10年5月 芦屋川地獄谷
10年5月 立山夏スキーⅣ
10年5月 立山夏スキーⅢ
10年5月 立山夏スキーⅡ
10年5月 立山夏スキーⅠ
10年5月 大阪 渡船場巡り
10年5月 御嶽山スキー
10年4月 馬籠宿・妻籠宿
10年4月 明治村散策
10年4月 伏見名水巡り
10年4月 金剛山
10年4月 雲山峰
10年4月 甲山ツツジ゙と桜
10年4月 千苅ダム・大岩岳
10年4月 大阪城公園花見
10年3月 再カラアゲマウンテン
10年3月 堺ポタリング
10年3月 赤倉合流スキーⅡ
10年3月 赤倉合流スキー
10年3月 野沢温泉スキー
10年3月 志賀スキー
10年2月 六甲荒地山
10年2月 南部梅林
10年2月シャルマン火打スキーⅡ
10年2月シャルマン火打スキーⅠ
10年2月ハチ北スキー&かに
10年1月 マキノ高原ハイク
10年1月 蓬莱山ハイク
10年1月 平日スキー東鉢
10年1月 前山から明神平
10年1月 白いフアンタジィ
10年1月 雪中ハイク前山ヘ
10年1月 樹氷ハイク明神平ヘ
10年1月 続ハクバの遊び
10年1月 ハクバで雪遊び
10年1月 東京ドームシティ イルミ
09年12月 初滑り 勝山
09年12月 カラアゲマウンテン
09年12月 ODK二つの行事
09年12月 六甲と道草
09年12月 六甲忘年山行
09年12月 局ヶ岳
09年11月 長老ヶ岳
09年11月 晩秋紅葉 勧修寺
09年11月 晩秋紅葉 永観堂
09年11月 晩秋紅葉 天満宮
09年11月 晩秋紅葉 嵯峨野
09年11月 晩秋紅葉 嵐山
09年11月 ミステリーキャンプ
09年11月 笹ヶ峰へ
09年11月 笹ヶ峰への道
09年11月 グアムでダイビング
09年11月 グアムで講習
09年11月 あけぼの平への道
09年10月 モダン焼と紅葉
09年10月 余呉キャンプ
09年10月 ゴロゴロ岳
09年10月 下ノ廊下
09年10月 浄土山から黒部湖
09年10月 室堂へ
09年10月 伊吹山頂上へ
09年10月 伊吹山へ
09年09月 赤石岳へ
09年09月 悪沢岳へ
09年09月 千枚小屋へ
09年09月 鷲峰山
09年09月 観音峰・稲村ヶ岳
09年09月 古光山・赤目渓谷
09年08月 大江山キャンプ
09年08月 堺の夜景
09年08月 堺の日没
09年08月 蓮華岳を過ぎて
09年08月 蓮華岳へ
09年08月 針ノ木岳の朝
09年08月 針ノ木峠へ
09年08月 池木屋山
09年08月 堺の思いでⅤ街
09年08月 堺の思いでⅣ春
09年08月 堺の思いでⅢ冬
09年08月 堺の思いでⅡ秋
09年08月 堺の思いでⅠ夏
09年07月 尼崎レクカーニバル
09年07月 四万十川
09年07月 芦屋の海で
09年07月 公園の花
09年07月 蓮と自戒
09年07月 健ハイ中山
09年07月 蝶の温室
09年06月 宇治と納涼会
09年06月 三室戸寺
09年06月 六甲ヤマアジサイ
09年06月 赤いシチダンカ
09年06月 六甲水面の花
09年06月 布引の百選紀行
09年06月 白鷺公園花菖蒲
09年06月 賤ヶ岳ハイク
09年06月 ほたる川BBQ
09年06月 反省の孔雀岳
09年05月 阿蘇からの帰り
09年05月 荒涼たる山の彼方
09年05月 阿蘇のスケール
09年05月 由布岳の花園
09年05月 荒野の花園
09年05月 御在所岳の花
09年05月 高野山の彩り
09年05月 赤石山系
09年05月 天狗塚
09年04月 春の聖パートⅠ
09年05月 春の聖パートⅡ
09年04月 吉野の桜
09年04月 広田神社ツツジ
09年04月 北山貯水池花見
09年04月 大和路 宇陀
09年03月 栂池スキー
09年03月 霊仙山
09年03月 三峰・学能堂山
09年03月 薊岳・明神平
09年02月 府庁山
09年02月 妙高市民スキー
09年02月 ハチ・ハチ北スキー
09年01月 奥美濃スキー
09年01月 八犬伝の富山
08年11月 摩耶山の紅葉
08年11月 新雪の大普賢岳
08年11月大山・蒜山・吹屋Ⅰ
08年11月大山・蒜山・吹屋Ⅱ
08年11月大山・蒜山・吹屋Ⅲ
08年10月 本白根・横手
08年10月 仙人温泉へ Ⅰ
08年10月 仙人温泉へ Ⅱ
08年10月 仙人温泉へ Ⅲ
08年10月 仙人温泉へ Ⅳ
08年10月 八淵滝・武奈ヶ岳
08年9月 平城宮と奈良
08年9月 六甲ロックガーデン
08年8月 水晶への山旅Ⅰ
08年8月 水晶への山旅Ⅱ
08年8月 水晶への山旅Ⅲ
08年8月 水晶への山旅Ⅳ
08年8月 御嶽山
08年7月  釈迦ヶ岳
08年7月 堺~鶴見緑地
08年7月 雄岡山・雌岡山
08年6月 立山サマースキー
08年5月 岩湧山
08年4月 春の黒部五郎岳
08年4月 竜門山
08年4月 山上ヶ岳
08年3月 愛宕山(京都)
08年3月 野協春スキー
08年3月 志賀スキー
08年2月 ハクバスキー
08年01月 岩戸山・十国峠 
07年11月 牛滝山紅葉狩り 
07年 11月10日 剣山 
07年11月 大崩山 
07年10月 越百山・南駒ケ岳・空木岳 
07年9月 御手洗渓谷 
07年8月 五色ヶ原・薬師岳 
07年7月 札幌出張の余得 
07年5月 犬鳴山~和泉葛城
07年4月 弥山谷・八経ヶ岳 
07年4月 三嶺と屯鶴峯 
07年1月 曾爾高原 
06年12月 金勝アルプス 
06年11月 韓国・高千穂峰 
06年10月 祖母山 
06年8月 日本最低峰二峰
06年7月 焼岳 
06年5月 春の双六岳
06年4月 九重連山 
06年1月 ハチ北スキー 
05年10月 岩殿山送別山行 
05年9月 平標山 
05年7月 常念岳・燕岳 
05年7月 姫神岩手早池峰 
05年6月 巻機山 
05年6月 雷鳥沢スキー 
05年5月 三斗小屋温泉へ 
05年5月 日留賀岳 
05年4月 春の乗鞍岳 
05年4月 鹿岳・四ツ又山 
04年11月 養老渓谷
04年10月 高原山
04年9月 四阿山・根子岳
04年4月 春の燕~木無里 
04年3月 鳴虫山 
04年3月 丹沢なごり雪 
04年1月 黒斑山
03年12月 日向山
03年9月 蔵王・月山
03年9月 編笠山
03年8月 男体山
03年6月 上州武尊山
03年6月 那須茶臼・南月山
03年5月 両神山
03年5月 春の唐松・雨飾
03年1月 高峰高原
02年12月 本社ヶ丸
02年11月 初冬の栗沢山 
02年10月 那須大白森山
02年10月 鳥海山・月山 
02年7月 五色ヶ原
02年5月 金峰山・瑞牆山 
02年5月 春の蝶ヶ岳 
02年4月 春の鳳凰三山 
01年10月 木曽駒・雨飾山 
00年4月 越百山~南駒ケ岳
99年10月 妙高山 
99年4月 春の穂高岳 
98年4月 春の内蔵助平 
95年10月 八ヶ岳

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山を歩けば
楽しいことが好きです。   「ワイワイ遊ぶこと」=「幸せ」が私の基本です。                  膝の手術をしてから山へ行くことが少なくなって・・・ でも名前は温存しています。             「習志野山歩会」「関東アウトドアクラブ」所属。興味ある方 左下のリンクからどうぞ。
祖母山2006年10月7~9日
祖母山(10月7日~9日)
計画検討を始めた頃。
尾平→祖母山(泊)→九折小屋(泊)→傾山→二つ坊主→傾山登山口(上畑)
にしようと思っていた。
帰りのコミュニティーバスが尾平10時20分、傾山登山口10時40分。(次は夕方)
1日2本しかないバスに合せて考えると、所要時間不詳な「九折小屋(泊)→傾山→二つ坊主→傾山登山口」
では帰れなくなる恐れがあり、下り所要時間2時間30分の逆コースに決めた。

10月6日
4月の九重山行と同じ、大阪南港18時50分発のフェリーに乗る。
4月と違って今日は暖かい。
船出のロマンを味わいに最上階の甲板に出てみる。
左手は街の灯りから、橙色に並んだ鉄橋、そして、関空へと光の帯が連なっている。
西の空から明るい星が徐々に降りてくる、関空の灯に溶け込んで行った。
右手は西宮・芦屋の灯が、光るアメーバのように六甲を這い登っている。
やがて、神戸の街の灯の上に、市章と錨のイルミネーションが見えてきた。
満月が青い光を海面に映している。

10月7日(晴)
船は別府観光港に入港するところだ。
晴れてはいるが、温泉街の向こう、鶴見岳には雲がかかっている。
別府港着は6時30分、別府発6時50分のJRに乗らなければならない。
時間的余裕がないため、6時15分に下船口へ並ぶ。
下船開始が6時30分を過ぎても始まらない。
段々焦って来る。
やっと乗務員がやってきて扉を開ける。6時33分だ。
「お車の方、車の方に移動下さい。」
後方から、車の人がぞろぞろやって来て扉を抜けていく。
「では、お待たせ致しました。お車でない方、お降りください。」
37分になっている。『タクシーがなくなったら大変だ。』
通路を急ぐ、タクシー乗り場には一番乗りだった。
38分タクシーに乗る。「運転手さん、7時50分の電車に乗るんだけど、間に合いますか?」
「信号運が良ければ、5分くらいで行けますよ。だけど、電車は47分ではなかったかな?」
「えーっ!本当ですか?」
信号が見えると『変わらないで!』祈ってしまう。二つ先、三つ先の信号が気になる。
6車線の国道を右折し、2車線の駅前通りに入る。
『うわっ!バスがいる。』
運転手さんも気を利かし、前もって「1040円です。」と言ってくれる。
駅に着いたのは45分だった。
「ありがとう。」おつりをもらう時間がおしく、1100円わたして切符売り場に走る。
電光案内板に眼を向けると、
「特急にちりん1号 宮崎行 6:47発」
「普通 佐伯行 6:50発」
となっていた。
切符売り場のカウンターで
「おがた 一枚。」
「片道ですか、往復ですか。」
「片道です。」
「特急券はどうしますか?」
「普通で行きます!」
『この駅ではそんなことまで聞くのかよー!』
「5250円になります。」
『そんなに高かったかなぁ?』
とにかく払う。切符を受け取る。改札口へ急ぐ。
切符を出す瞬間、切符に眼をやる。
「うわーっ!」博多行きになっているではないか。『もー、こんな時に!』
カウンターにとって返す。「はかた(博多)じゃない、おがた(緒方)ですよ、お・が・た。」
駅員は横を向き 機械を操作し始める。
機械から切符が吐き出されて来る。
『それ、それ!早くー!』
しかし、おもむろに、引き出しを開ける。
千円札の束を取り出す。
千円札を4枚抜き取る。
指に挟んで数える。
逆さに持ち替えて、もう一回数える。
額から汗が流れる。
ナガ~イ数秒が流れる。
脇から、冷たい汗が流れそうになった頃、再発行した切符と千円札を4枚渡してくれた。
しかし、3分の違いは大きかった。6:50発佐伯行きに間に合った。
大分で豊肥線に乗り換え、緒方には8時19分無事到着。
ホームの横に「椎茸発祥の碑」と書いたモニュメント(写真01)があった。『ヘー!』
01緒方駅にて
山の方を見ると、やはり雲がかかっている。
9時発の緒方コミュニティーバスに乗った。(写真02)
02コミュニティーバス
運転手さんが話しかけてくる。
「祖母・傾の方へ行くんですか?」
「そうです。」
「あそこは松茸の多い山でね、松茸見つけたときは、引き抜こうとするとちぎれるから駄目ですよ。松茸と平行に棒を差し込んで、こじるように根こそぎ取るようにするんです。」
「しかし、簡単には見つからないでしょう。」
「いや、松茸が生えてると香りがしますからわかりますよ。今年は豊作だから取れるでしょう。
焼くのが普通と思われていますが、刺身が旨いですよ。」
「へぇー。食いたいですねー、臭いに気をつけて歩くことにします。」
9時40分、上畑の傾山登山口に到着した。
高度400m、九折(つづらおれ)登山口へ向け歩き出す。すぐ右手の視界が開けて傾山が見えた。(写真03)
03上畑から傾山
頂上付近は雲がかかっている。しかも、雲の流れが速い。
『風が強そう。』
出発点が高度400m。川沿いの舗装路をいったん高度300mまで下げ、400mまで50分かけて上げ返すと駐車場に着いた。
九折登山口だ。ルートマップの看板が立っている。
見ると、傾山まで、二つ坊主コースは5時間もかかる。(昭文社の地図には点線ルートでコースタイムが載っていない。)
水場コースは3時間20分。
しかし、祖母山九合目小屋ホームページの最新情報では、「水場コースは倒木が多く、荒れて迷いやすいから通らないように。」となっていた。
傾山から今夜の宿「九折小屋」までさらに1時間。
現在時刻、10時40分、コースタイム6時間、昼食の時間、傾山には雲、風も強い。
行きたかった傾山だが、あきらめて九折小屋へのコースに決めた。
登り始めて10分、傾山へのコースと別れ右へ進む。
高度が上がるにつれ、風が強くなる。木々がザワザワ鳴っている。
『松茸の香りは?』
山腹の道がやがて沢道になった。「カンカケ谷コース。50m登ったところで対岸に上がる。」
と書いてある。
ごろごろ石の沢を辿って行く。右岸へ上がる地点を見逃さないようしていたが、50mくらいで、道は逆に左岸へ上がっていた。
『これで合っているのかな?』と思いながら進むと、再び道は沢に向かう、標識が立っている。
裏向きなので、上流側から見る「←九折登山口」とある。『下山者用の標識か、でもオンルートの証明になる。』と思いながら、上流へ向かう道を進む。
しばらくごろごろ石の沢道を登って行く、どうも、石の踏み方が少ないような感じになってきた。
しかし、土の上には足跡がある。
大きな石を回り込み、よじ登って進むが、余りにもおかしい。引き返すことにした。
ルートを探しながら下っていくと「←九折登山口」の標識が上流へ向いて立っているところまで戻ってしまった。
登りルートに対し、標識のところから鋭角に折り返して下る形でルートがあった。
間違えた沢沿いの方が道としてはっきりしている。
『こりゃ、登山者は間違える。
せめて標識に、「渡渉点」とか「対岸へ渡れ」とか書いておいてよ。』
対岸へ渡ってからは、尾根へ向けて急登になる。
倒木に、こげ茶色の巨大な椎茸のようなきのこが群生している。
『はたして椎茸か?』触ると生椎茸のような感触。臭いはない。
ホーム横の「椎茸発祥の碑」を思い出す。『夕食の味噌汁にでも入れたら!…しかし!』
急登が続く、あえぎあえぎ登っていると、男性が一人降りてきた。
「こんにちは。」
「先ほど登ってきた人に聞いたのですが、迷いやすい道らしいですね。」
「私も間違えましたよ。」
「どんなところが迷いやすいですか?」
「この下の沢を登って行ってしまいました。しかし、下山者が間違えることはありませんよ。」
急登が続く。
ワイヤーの着いた丸みを帯びた岩を登りきったところで、二人連れの男性に出会った。
「こんにちは。」
「道を間違えなかったですか?」
「間違えましたよ。」
「どこで間違えましたか?」
「カンカケ谷をまっすぐ登ってしまいました。」
「さっき出会った人も登ったそうです。40分無駄にした、と言ってました。」
『やっぱり登ったか。』
一人が往復で2回踏みならす、道はますます迷いやすくなる。
標識の立っている場所が悪い。登山者が折り返して下り始める位置に立てておけば、迷う人は減る。
やがて、廃道になった林道と交差した。
水場は、インターネットの解説どおり左へ100mほど下ったところにあった。
夕食用の水を補給する。
とうとう松茸を見つけることなく「九折越え(1260m)」に到着した。
ここは、傾山から、宮崎県側から、祖母山から、十字路になっている。
祖母山側へ50mいったところに九折小屋が建っていた。(写真04)
04九折小屋
15時だった。
小屋の中には男性が二人座っていて、他にザックが数個置かれていた。
「こんにちは、よろしく御願いします。」
「こんにちは、他に6人連れが『笠松山を往復してくる。』と言って、出掛けています。」
取り敢えず着替えをして、シラフカバーを広げていると。
「りっぱなシラフカバーですね。高かったでしょう。」
『ムム!眼が高い。』と思いつつも、それには答えず
「これを敷いているのは、マットを忘れたので、しかたないんです。」
もう一人の人が「アッ!傾に太陽があたっている。」と言って、カメラを持って出て行った。
すぐ戻ってきて「カメラを向けたら、雲の影にかかってしまった。」
「そりゃー、戻ってきたら駄目ですよ。シャッターチャンスは待つものですから。」
また出て行った。
夕食に必要なものを揃え、酒と肴を揃え終ったとき、
「写真が撮れました。」と言って戻ってきた。
小屋を出て、風が当たらなくて、しかも、傾山が良く見える場所に石を持ってきて陣取った。
傾山(写真05)はなかなかカッコイイ。
05小屋の前から傾山
のんびり、酒をのみながらシャッターチャンスを待つ。
『日が当たれ! 青空も出ろ!』雲の流れが速いため、チャンスを捉えれば写真は撮れる。
しかし、家に戻って写真をみると、一部日陰があり、背景も雲の方が感じ良かった。
鹿の鳴き声が良く聞こえていたが、ついに、すぐ先の樹間を跳ねて行く姿が見えた。
後で見ていた人が「鹿なんか、全部駆除すればいい!」と九州弁で言っていた。
『九州の木々も鹿にやられてるんだ。しかし、激しい意見だこと。』
周りを見ると、いつの間にか人が増えている。
やがて、日の光から、月明かりに変わった。
3人連れが山小屋を覗いて「わー!満員や。テント張ろか。」と言って九折越に下って行った。
寝ようと小屋へ入る。ビッシリ マットやシラフが敷かれている。(宿泊者は22人だった)
4時にアラームをセットして横になったとたん、眠りに就いた。
板の間に寝る痛さで眼が覚める。
外に出ると、青白い月光に映える景色がロマンチックだ。

10月8日(快晴)
周りの人の出発準備をする音で眼が覚めた。
時計を見ると正に4時になるところだった。
5時頃には、出発しようと準備していると。
「道を間違えそうなので、戻ってきました。一緒に行きませんか。」と声をかけられた。
見ると、昨日「傾に太陽が当たっている。」とカメラを持って行った人だ。
こうして、道連れができた。
実際に出発したのは5時20分だった。
「祖母まで縦走ですか?」
「そうです。ただ、傾に登ってないので、傾・祖母縦走とは言えませんけど。」
「私は尾平越から下ります。古祖母のあの登りには自信がありません。
若いときはビュンビュン飛ばしましたが、50を過ぎると駄目ですねぇー。
しばらく歩いてなかったら、歩けなくなりました。…
このコースを歩いたことがありますか?」
「いや、初めてです。」
「このコースは18kmありますよ。登りも、合せると1,700mを越えますしね。」
『そんなにあったかなぁ?』と思いつつ、「途中でへばったら、尾平へ下りますよ。」
「本谷山から尾平越は、緩い下りですからスピードあげて時間を稼ぐと良いですよ。」
いろいろ教えてくれる。伊万里から車で来たそうだ。
月明かりとヘッドランプでそんなに歩きにくくはない。
6時半を少し回った頃。
「日の出ですよ。」と言われ、振り返ると。太陽が傾山と大崩(おおくえ)山の中間からちょうど顔を出したところだった。
笠松山の手前で「もうすぐ展望台がありますよ。」
予告どおり、右手の岩が展望台になっていた。
ザックを置いて岩に登ると、淡い朱色の空に傾山の黒いシルエット。なかなかいい感じだ。
笠松山(1522m)に登ると祖母山へ向けて、コース上の山並みが一望できる。(写真06)
06笠松山から古祖母・障子・祖母
「左端が古祖母、右に障子岳、一番高いのが祖母山、ずっと右へいって岩の山が大障子岩、右端が障子岩。祖母・傾の馬蹄形の全山縦走路の東半分です。」
祖母山が遥か彼方に見える。
傾山は、と見ると。空は既に朱色を失っており、青い傾の稜線から大崩の山塊へと白っぽい景色が広がっていた。
「九州の山を狙っているなら、大崩山はいい山です。お勧めしますよ。」
6時50分、次のピーク本谷山へ向けて出発した。
緩やかなアップダウンを繰り返す。
六つ目のピーク、本谷山(1643m)に着いたのは8時だった。(写真07)
07本谷山から古祖母山・障子岳・祖母山
男性が一人休憩していた。
「どちらから来たんですか?」
「ぶな広場にテント泊です。」
「えーっ!風が強かったんじゃないですか?」
「そうでしたよ。テントが飛んで行くんじゃないかと思いました。

ぶな広場にあるテントは私のですから。」
古祖母山がグィッと近づいてきた感じだ。
カッパのズボンを脱いで、時間稼ぎの下りに備える。
緩やかな歩きやすい下りが続く。
どんどん快調に下る、が、こんなに高度を下げるなんてもったいない。
『もう下るのはやめてくれ!』と思った頃、テントが見えた。
「ぶな広場(1160m)到着です。」伊万里の人が告げる。
9時20分だった。
九折小屋先発組7人が休憩を終えて出発するところだった。
「予定の時間が来たので、出発。」
「予定通りの行動とは立派ですねぇ。」
「いや、出発が予定より30分早かったですから。」
「9合目の小屋には何時の予定ですか?」
「4時半の予定です。」
「では、気をつけて。」
と出かけて行った。
「これで、距離的には半分きましたよ。時間的には、これからですけどね。
一番きついのは、古祖母山の登りで、次にきついのは、最後の祖母山の登りです。」
と伊万里の人。
しばし、休憩の後、歩き始めて10分で尾平越の分岐に着いた。
「では、私はここから下ります。」
「どうも、いろいろ教えて頂きありがとうございました。」
いよいよ一番きついという古祖母山への登りがはじまる。
高度差470m。
たしかに、昨日の疲れと今日の疲れが協力してやって来る頃合だ。
足に溜まった疲れを感じつつ、一歩一歩足を繰り出す。
途中、岩に挟まれる形の梯子を登り終えてすぐ、右手に展望の良さそうな岩が突き出している。ザックを置き、水と黒パンを持って移動。
馬蹄形の中心点に当たる場所なので良い眺めだ。(写真08)
08古祖母山から祖母山
ほどよい涼風がさらに気分を爽快にしてくれる。
元気を回復して歩き始めると、既に坂は緩やかになっていた。
すぐに穏かなピーク状のところに出て、道が左右に分かれている。右は展望が良いと標識に書いてあった。
右へ入ると、道は崖の上らしいところで木が無くなっており、祖母山が近くに見渡せる。(写真09)
09古祖母山から障子岳・祖母山
数箇所展望ポイントがあって、ほどなく分かれた道と合流する。
合流点からは、数十mほどで古祖母山(1633m)の頂上だった。
高千穂方面の視界が開け、太陽の降り注ぐ頂上で、男性が一人食事をしていた。
「今日は。」
「今日は。どうです、ここで昼飯にしませんか?」
「いや、食べたいところですが、ラーメンを作るのでこの先の水場まで我慢しますよ。」
水場は10分ほど先の第一展望台への道に入ったところにあった。
『なんじゃこれは。』黒いホースの先から、糸を引くように心細く水がしたたっていた。
1リットルの水がなかなか溜まらない。
辛抱に辛抱を重ねた後、水を下げて第一展望台へ移動。
昼食はラーメンとカロリーメイト、そして味噌汁と紅茶。
心地よい風と大きな展望。
幸せなひと時が過ぎて行く。
気分良く時計を見ると、「オッ!」13時を回っていた。
コースタイムとしては、まだ3時間ある。
『日没時刻は5時半。食事なしの山小屋だからのんびり行くか。』
ということにして、コース上に次々現れる展望台に寄ってみる。(写真10)
10古祖母山を過ぎ傾山方面を振返る
障子岳(1709m)は、コースから10mほど左に入ったところにある。
頂上からは宮崎県・熊本県側の景色が良く見える。
先ほどまでの、岩や絶壁の景色と違って、穏かな高原状の景色が続く。(写真11,12,13)
11障子岳から祖母山 12障子岳下りから祖母山 13障子岳を過ぎて笠松山・傾山
その先に、西に移った太陽の下、阿蘇・九重が白っぽく浮かんでいる。
『写真は明日の朝、祖母山の頂上から撮ろう。』
祖母山の方に視線を巡らせる。障子岳から下り終わった少し先、小高い丘に数人が休憩している。
『オーッ!あそこから四方を眺めたら気持ちよさそう!』
障子岳を後にしたのは14時30分を回っていた。
これでもか!と、展望台の標識が続く。
小高い丘には「ミヤマ公園」との標識があった。
傾からの縦走コースに背を向け、平たい岩に腰掛ける。
右手に祖母山、左手に障子岳、正面には穏かな傾斜の先に阿蘇。予想どおり気持ちの良いところだ。(写真14,15,16)
14ミヤマ公園から天狗岩と傾山 15ミヤマ公園から天狗岩と大障子岩 16ミヤマ公園から祖母山
ミヤマ公園を後にする。天狗岩を過ぎ、少し下ったと思ったら、黒金尾根コース分岐だ。
しばらくアップダウンを繰り返し、祖母山が大きくなったところで、眼前の大きな岩峰を右に回り込みつつ下る。下り終わったところから、祖母山最後の登りが、梯子で始まっていた。
頂上まではすべて手を使うような急登だが、長くはない。
頂上(1756m)へ出ると360度の展望が待っていた。(写真17)
17祖母山頂上より傾山方面
東正面の傾山から、笠松山、本谷山、古祖母山、障子岳と今日歩いてきたコースの全貌が南へ続く。西方には、阿蘇山、九重連山、北には、縦走コース上の大障子岩・障子岩、遥か彼方に由布岳が霞んでいる。そして東の傾山だ。
今日一日を振り返ってのんびりしていると、風が冷えびえしてきた。
17時前だ。
頂上から10分程下ったところに9合目小屋はあった。
小屋の前に、ぶな広場の7人組の一人が柱にもたれてタバコを吸っていた。
「遅かったですねー。心配してましたよ。」
「ありがとうございます。展望台に寄道してたもんですから。
管理人さんは来てますか?」
「来てますよ。」
引き戸を開けて小屋に入る。
「今日はー。管理人さんは?」
「今、中へビールを取りに入ってますよ。」
すぐに管理人が出てきた。
「今日は。今晩お世話になります。」
「ビールは後8本しか残ってませんよ。」
いきなり、見透かしたような言葉に、
「一本御願いします。」と反応してしまった。
宿泊費2300円とビール代500円合せて2800円を支払う。
素泊まりのみの山小屋の気楽さからか、管理人(加藤さん)もすぐコタツに足を突っ込んで、「あなたもこちらに座りなさいよ。」と言ってくれる。
そこでは、途中で一旦追い越した人(九折小屋に泊まっていた)が食事を作っていた。
さきいかとはぎロールを取り出し、ビールを飲み始める。
「今着いたんですか?てっきり先に行ったものと思っていましたよ。」
「展望台がやたら一杯あるでしょう。それぞれ眺めは良いんですが、コースタイムが無茶苦茶になりますよ。」
「それは、(あごで加藤さんを指して)この人がどんどん造るからですよ。」
加藤さんが「あれはね、今回はこことここ。次回はこことここ。というように何回にも分けて観るんですよ。」
ビールがなくなったので、ペットボトル入れた焼酎を取り出す。
コタツにあたっていた他の二人も酒を飲んでいる。
『明日は2時間40分の下りを残すだけ。晩飯作っても、後片付けが面倒臭い。』
気分がいい加減になってきた。
出していたコッフェルもガスも片付けてお菓子を取り出す。
やがて、ペットボトルの焼酎を全部飲んでしまった。
一緒に飲んでいた人が「星を見よう。」と言って星座表を持って外へ出る。
続いて外に出て「月が明る過ぎて、駄目でしょう。」と言ってみたが、空を見上げている。
釣られて空を見上げる。そのまま、ファーッとバランスが崩れて30cm程の段の下に背中から転げ落ちてしまった。
「うわっ!怪我はありませんか?」
助け起こしてもらう。
相場どおり、酔っ払うと怪我はしないのだ。

10月9日(快晴)
6時にかりんとうとスポーツドリンクを持って小屋を出る。
祖母山頂上に出てみると、3人連れがテントをたたんでいるところだった。
「昨日はどちらからですか?」
「九折越からですよ。」
「一緒ですね。気が付かなかったなぁ。」
「僕たちは到着が遅かったから、小屋が満員で入れんかったんですよ。」
「ああ、あの時の3人さん。」
上空の朱色の雲が、輝きを増してきた。(写真18)
18祖母山夜明け前
やがて、傾の右方、大崩よりから太陽が昇り始める。(写真19)
19祖母山の夜明け
快晴ではあるが、地表近くは薄墨色に空気が淀んでいる。
西方を見ると、ぼんやり見える阿蘇山に向けて祖母山が影を延ばしている。(写真20)
20阿蘇方面に影祖母山
視線を北へ巡らせると、さらにぼやけて九重連山が見えた。
昨日見えた湯布岳は、薄墨のなかに見分けることができない。
3人連れの記念撮影者になって、小屋に戻る。
7時に小屋を出て下山開始だ。
始めは大障子岩への縦走路を辿る。
途中、馬の背から祖母山に別れを告げる。(写真21)
21馬の背から祖母山を振返って
宮の原(山小屋の加藤さんは「みやばる」と言っていた)から縦走路と別れ、尾平への下山路に入る。
奥岳川にかかるつり橋を渡ったのは9時半だった。
ほどなく川沿いの道が、尾平鉱山跡地へ向けて右への登りに変わる。
振返ると、天狗岩を中心に、左に障子岳、右に祖母山と広がる岩稜が、黒金尾根の果てから見送ってくれていた。(写真22)
22尾平から祖母の稜線
登りきったところに公衆便所があり、横はベンチを備えた待合室になっている。
コミュニティーバスの時刻表が貼ってあった。
出発時間は10時20分。
ベンチにすわりくつろいでいたが、なんとなく、『本当に、ここをバスが通るんだろうか?』
不安になってきた。
待合室を出てみると、二人連れがやってきていた。
夕べ一緒に飲んだメンバーだ。
「バスはここに停まるんですよねぇ?」
「いいや、ここには来ませんよ。このちょっと先に駐車場があるんですが、その入口にバスが来ます。」
「ええっ! そうですか。聞いて良かったー。待合室があるのでてっきりここに来るものと思いましたよ。ありがとうございました。」
100mも行かないうちに駐車場があった。
ほどなく、かわいいコミュニティーバスがやってきた。
緒方駅まで1時間。途中での乗降客はなかった。
駅横の商工会館で『自転車を借りよう。』と、ドアを引っ張ると、閉まっていた。
『そうか、今日は日曜日か。』すると、中から若い人が出てきた。
「自転車を借りようと思ったんですが、今日は休みですよね。」
「うちは休みですが、400m程先に、「俚楽の郷」があります。そこで借りられますよ。」
「俚楽の郷」は民芸などの伝承体験施設だった。
そこでマウンテンバイクを借り(300円)、まず、食堂へ向かう。
腹ごしらえをする。
まともな食事をすると、気持ちも落ち着いた。
のどかな農村風景の中を自転車で走る心地良さ。
やがて、道が山間にさしかかり、登りとなったところで宮迫東石仏の入り口に着く。
山に向かって100mほど奥に進むと石仏が三体(中尊が薬師如来、左に多聞天、右に不動明王)(写真23,24)
23宮迫東石仏1 24宮迫東石仏2
想像していたより りっぱだった。
そのまま宮迫西石仏まで散策道が続いていたが、自転車に戻り、西石仏入り口に移動。
こちらも、国指定文化財となっている。しかし、臭い。
西石仏の方が崖を深く削って造ってあった。(中尊が釈迦、右に阿弥陀、左に薬師)(写真25)
25宮迫西石仏
石仏見学用に作った舞台の上は、落ちて来た銀杏がびっしり。
歩くたびに、銀杏を踏みつける。パチパチ種子の割れる音がする。
写真を撮って、逃げるようにその場を離れた。
下り坂では靴をパタパタさせつつ自転車に向かう。
田園の風を切って坂道を下る。
緒方川を渡って、原尻の滝(日本の滝百選)へ向けて左折する。
しばらく走ると田んぼの中に、突然滝が出現した。
ここには道の駅があって、観光客が散策している。
水車小屋風の喫茶店の前に自転車をおき、まず、滝正面にかかっている吊橋(滝見橋)へ。しっかりできているが、人が歩くと多少揺れる。アベックのオンナノコが「きゃー」と言う。『演技でしょ。もっと揺らしてあげましょうか!』
その後、河原へ降りてみた。
滝の幅は120mあるそうだ。カメラに入り切らない。(写真26)
26緒方川から原尻の滝
次の目的地は駅から一番遠い原尻橋だ。
5分で着くが、逆光なので川上側へ回る。
川岸からでは平凡な気がして、河原へ降りた。(写真27)
27原尻橋
帰りに原尻滝に立ち寄る。今度は滝の上から写真を撮った。(写真)
28滝の上から
緒方の観光を切上げ、「俚楽の郷」に戻ったのは14時前だった。
「どうもありがとうございました。」
「駅まで乗って行ったらどうです。商工会館の前に置いてくれれば良いですよ。」
「どうも、しかし、歩いても間に合いますから。」
緒方駅から14時11分発、豊後竹田行きの列車に乗る。
14時25分、豊後竹田に着いた。
またも自転車を借りる(300円)。
駅に「楽チャリ」のポスターが貼ってある。
補助動力付きは疲れた身体に嬉しい。
駅前の交差点から駅を振り返ると、断崖に守られるように駅舎は建っていた。(写真29)
29断崖を背に豊後竹田駅
一路、岡城址目指して楽チャリのペダルを踏む。
らくちん らくちん は街の外れまでだった。
岡城址目指して、登ること登ること。トンネルを抜けたら下り、か、と思えばさにあらず。
まだまだ登り続け、結局、楽チャリでもしんどかったのである。
さすが、「緒方氏が義経を迎えようと築いた不落の城」と納得。
駐車場に自転車を置き、入城口へ向かうが、まだまだ登りは続いていた。(写真30)
30岡城址入り口
城内に入って見ると、城址とはいえ立派なこと。
阿蘇が見える。九重が見える。(写真31)
31岡城址から九重山
他のポイントは無視して、心行くまで城址散策を決め込む。
延々と続く石垣、(写真32)
32岡城址の石垣
深い断崖に囲まれた広大な山城だ。
明治維新後、民間に払い下げられ解体されたらしいが、惜しい。(写真33)
32昔の光いまいずこ
南の方に祖母が見える(写真34)。
34岡城址から祖母山
広大な景色の中に滝廉太郎の銅像が建っていた。
多感な少年時代に岡城址を遊び場にしていたことが、名曲「荒城の月」の誕生につながったとか。
駐車場に戻って城跡を見上げる、石垣がわずかに見えた。(写真35)
35駐車場から振り返る
いつの間にか、駅に向かう時間が迫っていた。
帰りの楽なこと、下りを楽チャリの充電に使えないのはもったいない。
豊後竹田発16時27分発の「九州横断特急」。別府には17時39分に着いた。
別府港行のバスに乗るが、手前のラーメン屋の看板が見えたところで下車した。
ラーメン屋の前へ行くと、「久留米ラーメン」とある。
懐かしい、あの臭いトンコツスープのにおいが店の外まで漂っていた。
風味も昔のトンコツラーメンのままで感激。
別府港へ歩く道すがら、晩酌用品を仕入れる。
19時定刻に、船は別府港を離れた。
遠ざかる別府と大分の街の灯りを甲板のベンチで眺めながら、満ち足りた気分で缶ビールを取り出した。

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